日本近代文学館 春の特別展 生誕135年 志賀直哉―「ナイルの水の一滴」 コラボレーション・メニュー

日本近代文学館 春の特別展

生誕135年 志賀直哉―「ナイルの水の一滴」

の開催を記念し、BUNDANでは志賀直哉にちなんだ特別メニューをご用意いたしました。ぜひ展示会と合わせてお楽しみください。

 

 

猪鍋

¥1,000(単品) ¥1,300(セット)

 

同人誌「風報」の昭和33年8月号内の座談会「志賀直哉先生を囲んで」の中で、志賀は尾崎士郎、水野成夫、尾崎一雄とのさまざまな話題について語り合い、イノシシの煮方についても説明しています。

里見の煮方はうまくなったよ。僕も今はその流儀だ。肉を酒で煮る。そしてタンサン水を入れると肉がやわらかくなる。ゴボウをささがきと蕪とを一緒に味噌で長いこと煮る。長く煮る程うまくなる。そして焼海苔を一緒に食うと大変うまい。この事は偶然里見と一緒に食っていて発見した。

 

「その流儀」というのは、「ももんじ屋の流儀」であるとこの後、説明されています。「ももんじ屋」とは、江戸時代のイノシシ、シカ、タヌキなどの獣肉(ももんじ)を売る店、またその商人のこと。加えて、この座談会の中では、志賀が湯河原の中西(文豪・国木田独歩も親しんだ、湯河原温泉の旅館・中西屋のことだと思われる)にて、映画監督の小津安二郎や、清水宏、脚本家の野田高梧らとイノシシを食べた際、「ももんじ屋の流儀」を講釈したというエピソードが本人によって、楽しげに語られています。

 

BUNDANでは、これらの話にちなんで、猪肉と根菜類、長ネギを白味噌、赤味噌を使った汁でじっくり炊いた猪鍋をご提供します。炭酸水も「流儀」に従って使用しています。志賀が語る姿を想像しながら、お召し上がりください。

 

 

 

 

チョコレートパフェ

¥900(単品) ¥1,200(セット)

 

父と対立していた志賀は幼いころから、相馬(現在の福島県相馬市)の藩士だった祖父・直道の元で育ちました。直道は三食ともパンを食べていたようなハイカラ趣味で、洋風志向の食生活は志賀にも引き継がれました。文豪の食生活に迫った大本泉『作家のごちそう帖』の中では、志賀の食生活が次のように描かれています。

結婚後の朝食は、山羊のお乳か牛乳入りの紅茶、バター、ジャム、マーマレード添えのトースト、プレーンオムレツかベーコンエッグズが定番である。子どもが小さいときから「象の耳かす」と称して、家族皆がコーンフレークを食べていた。・・・紅茶、ココア、クエーカー・オーツ、キャビア、ブルーチーズ、フォアグラのパテ等も、結婚前からの好物である。

 

晩年「洋食なら幾ら続いてもいい」とも発言した志賀にちなんで、彼が日常的に好んで食べていた、ココアを使ったスポンジ生地やコーンフレーク(チョコレート味)に加えて、バナナ、生クリーム、チョコレートムース、バニラアイス、ラズベリーなどを添えたチョコレートパフェをご用意しました。

 

「毎日三度、一生の事だから、少しでもうまくして、自分だけでなく、家中の者までが喜ぶようにしてやるのが本統だと思う(『衣食住』より)」と食卓に対して、シンプルだが、こだわりを持っていた志賀。彼の思想を感じながら、お楽しみください。

 

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